探偵はもう、死んでいる。 4巻 感想
どうも、とうかです。MF文庫の発売からかなり時間が過ぎてしまいましたが、たんもし4巻読み終わったので感想のほうを書いていきます。
今回もネタバレありで感想のほうを書いていくので、未読の方はご注意ください。
探偵はもう、死んでいる。4(著者:二語十 イラスト:うみぼうず)
それでは感想のほうを書いていきますね。
実は、このたんもし4巻発売日に1回読み終わっているのですが、内容が濃かったのでもう1度1巻から読み直し感想を書いていこうと思い時間がかかってしまっていました。
今回の4巻もそうなんですけど、たんもしはいつも想像よりもはるか上を行く展開で毎回どきどきはらはらさせられるんですよね。
4巻は3巻で君塚たちが風靡さんとの戦闘を終えた場面からスタートします。3巻で誓ったのはシエスタを取り戻すこと。それを実現するためにカギとなる人物は調律者の一人「巫女」。君塚と夏凪は「巫女」がいるというロンドンへ向かい物語が動き始ます。
この巫女はシエスタともかかわりがあった人物でポジション的にはシエスタの後輩。そんな彼女の持つ能力は、未来に起こる危機を予想するというもの。
そんな彼女との会合によりいろいろと情報が解禁されました。まず2巻の時に出てきた「聖典」。未来を予知する能力がある巫女が書いたものを、シードが手に入れたということでした。ここで気になる情報が、シードに聖典を渡した調律者「怪盗」です。世界を守るための調律者がなぜ裏切ったのか。彼がシードとの交渉により得たものは何だったのか。今後に大きくかかわってきそうです。
また彼女が君塚のことを特異点と呼んでいたのも気になります。この呼び方は3巻のときに「吸血鬼」であるスカーレットも使っていたものですが、君塚が特異点であるということは調律者にとっては共通の認識なのでしょうか。
今後物語が進んでいく中で、必ずここら辺の謎が明らかになると思うので楽しみです。
そして巫女との問題が解決すると今度はシードの襲来が起こりましたね。
正直、こんな早くにシードが動くと思ってはいなかったのでかなり驚きの展開。
斎川とコウモリのやり取りが心地よく感じてたからこそつらかった。イケオジがほんとにかっこよかった。コウモリはなんだかんだ1巻からの登場で常に裏から手を貸してくれている存在でした。コウモリが斎川の最後の会話、めっちゃうるうるきました。
アルベルトさん、本当にかっこよかったです。
コウモリが命を懸けてシードを追い詰めて終わりと思いきや、戦いはまだまだ終わりませんでしたね。
最後の戦いに1つ1つ語っていくと文字数がとんでもないことになるので、夏凪のところについて語っていきますね。
シエスタの部屋での夏凪と君塚のやり取りから嫌な予感はしていたんですが、まさかこんな早くにこの展開が来てしまうとは、、、
夏凪の君塚に対する気持ちを、アリシアのころの人格から追っていくと相当くるものがありました。ほんとうに大切に思っていたからこその行動なのかなと。
それにしても切ないですよね。シエスタの代わりになることは自分にはできないと思い、「探偵代行」が自分のやるべきことだとシエスタに意思をつなぐことを選んだ。「名探偵」が二人は存在できないとしてもこの結末はつらいな、、、
そしてそして、今回も相変わらず続きが気になるところで物語が終わりましたね。シエスタがこんな早くに復帰することを誰が予想できたのでしょうか。ほんと作者さんこれを想定していたのかと疑いたくなるレベル(誉め言葉です(笑))
シエスタの登場は鳥肌がすごかったわけですが、極めつけは最後の台詞ですね。
「もう一度、仲間を助けに旅に出よう」
このセリフはかつてアリシアを取り戻すときにシエスタが口にしたセリフであり、この言葉からすべてが戻ってきたような感覚になりました。
これが夏凪の言っていた秘策になるんだろうけど、実際どういう理屈でシエスタが生き返ったのかは気になりますね。それこそ夏凪が表現したようにシエスタを蘇らすことは「禁断の果実に手を出す」ことであり、夏凪の死ぬということだけでできることではないような気もします。次の巻あたりで語られると思うので期待して待っていたいと思います。
それでは最後に。たんもしを改めて読み直して本当に展開がはやいなと思いました。こんなにも物語が二転三転するのもなかなかない気がします。それがたんもしの魅力なのかなと。ただ個人的には伏線回収をもう少しじっくりやってもいいのかなとは思いました。夏凪との物語ももう少し見たかったなと。それでもやっぱり面白のは間違いないと断言できます。
次の巻では久々のシエスタと君塚のやり取りが見られそうなので本当に楽しみです。名探偵と助手の活躍に期待!
最後まで読んでくださりありがとうございました。