とうかのブログ

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カノジョの妹とキスをした。1・2巻 読了 感想 (ネタバレあり)

 

 どうも、こんにちは。とうかです。今回はTwitterのほうで話題になっていた作品を読むことができたので、読み終わった感想のほうをネタバレを含めて書いていこうと思います。まだ読んでないという方はご遠慮ください。

 

 

 

カノジョの妹とキスをした。 (GA文庫)

カノジョの妹とキスをした。 (GA文庫)

 

 

 

カノジョの妹とキスをした。2 (GA文庫)

カノジョの妹とキスをした。2 (GA文庫)

 

 

 

 

カノジョの妹とキスをした。(著者:海空りく イラスト:さばみぞれ)

 

 

 こちらの作品はジャンルでいえば「不純愛ラブコメ」と呼ばれるものです。まずは大まかなあらすじのほうを紹介していきます。

 

 主人公の男子高校生佐藤博はいわゆるフツメンの男の子。年齢イコール彼女いない歴になってしまうそんな学生生活を送っていました。しかしそんな彼は高校二年生になり、ついに初の彼女ができます。彼女の名前は才川晴香。可愛らしい容姿に優しい性格。お互いが恋愛に対してピュアであり二人は手をつなぐことができたことに喜び合うような関係。しかしそんな二人の関係を壊しかけない存在が現れます。それが博道の父親が再婚したことによりできた同級生の義理の妹。そして晴香の実の妹にあたる佐藤時雨。晴香とは違い悪戯ずきな小悪魔系女子。そんな時雨と同居をすることになった博道が彼女と付き合いながら、同じ容姿の時雨と誘惑に耐えながら生活しなければいけないことに……

 

 おおまかな序盤のストーリはこんな感じ。ここから晴香といちゃいちゃする一方で、兄弟として時雨と接する博道の様子が描かれていたのが1巻の中盤まで。1巻では博道は彼女そっくりな時雨との同居生活にドキドキしながらも、ちゃんと自分は晴香のことが好きであり、時雨をそういった目では見ていないといった姿が描かれていました。

 しかし、1巻の最後。最後のところのインパクトがすごすぎました。博道と晴香が初キスをしたデート。それを目撃した時雨が博道のことだけは譲りたくないとなり博道の唇を奪ったシーン。読んでるこっちまで悪いことをしているようなドキドキ感と背徳感。そして最後の「晴香とのキスの感触は思い出せない」。もうやばいですよね!

 不純愛ラブコメといっても時雨も分別があり、なんだかんだラブコメがメインの話か~なんて読んでた最初の自分を疑いたくなる。この作品、本物の不純愛ラブコメでした(笑)というかもはやラブコメすら怪しいのでは?(笑)

 

 まあそんな衝撃のラストで終わり、すぐに続きの2巻を読み始めました。2巻では完全に攻めた時雨が描かれていて終始ドキドキが止まらない展開でした。そんな時雨と並行して博道と晴香の恋愛の進展も描かれて……と思ったら、こっちは全然進まない。どころかぎすぎすしてしまいます。時雨によって恋愛の毒に侵されてしまった博道と、まだまだピュアな恋愛を続けたい晴香。二人の歯車が完全に食い違ってしまっていました。

 

 今回の魅力はなんといっても博道の堕落。自分が晴香を好きという気持ちを伝えるために晴香ともっと関係を進めたい博道。しかし完全に拒絶されてしまい始めて二人の間の温度差を疑ってしまいます。その行き場のないほの暗い感情は晴香と同じ容姿の時雨に向けられて。すべてを許容してくれる時雨にぼろぼろに傷ついた博道は自らすがってしまいます。

 博道の理性が崩れて時雨を求めるシーン。言葉と行動が支離滅裂になり博道が崩れていく様子の描き方が生々しすぎて本当に背徳感がとまらない。読んでるこっちも罪を一緒に侵しているような緊張感があり、読む手が止められなかった。

 博道はもう正常に戻ることはないんだろうなと思うような場面でしたが、だからこそこの不純愛ラブコメとして最高の出来だと思います。時雨の熱い好意という毒に起こされて崩れていった博道を本当にうまく描いていると思います。

 

 2巻の最後では晴香の思い、ピュアな関係でずっといたいという電話を聞き、ついに時雨が携帯に出て晴香に語り掛ける!そんな明らかに修羅場突入の展開で終わってくれました。ほんと先生、引きがうますぎない?

 そんなこんなでかなり博道が崩れた2巻でしたが、晴香の闇の部分も見えてきましたね。闇といっても晴香の場合は裏というよりも、性に関わる行為に対する嫌悪感が異常でピュアな関係にこだわりが強すぎるという一種の狂いが見えているように思います。この先、晴香と博道の関係がどうなっていくのかは全く分かりませんが3巻でもぜひどんどんだめになっていく博道の姿を期待しています。

 

 最後まで読んでくださった方、ありがとうございます。