ぼくたちのリメイク Ver.β2 感想 ネタバレあり
どうも、とうかです。この間ぼくたちのリメイク8を読み終わった関係でそのままぼくリメのβのほうを読んだのでそちらについて語っていきます。
今回もネタバレを含んで感想のほうを書いていくので、まだ未読というかたはご注意ください。
ぼくたちのリメイク Ver.β2(著者:木緒なち イラスト:えれっと)
ぼくたちのリメイクverβは本編のイフストーリーで、橋場恭也がタイムスリップせずにそのままの世界に残っていたとしたらの世界線を描いています。
プラチナ世代の面々や河瀬川などおなじみのメンバーから、βシリーズだけのオリジナルキャラクターもいたりとぼくリメが好きな人にとっては楽しめるものとなっています。
そんなβの1巻では恭也の活躍により処刑部屋とよばれる13部署を立ちなおすことができたかと思われたところに常務が立ちはだかるというなんとも不穏な空気で終わりを迎えていました。
この間本編8巻を読んだときには忘れていたけど茉平康……8巻では闇はありそうだけれど基本的にはやさしい完璧人間だったので、βの常務と結びつかなかった……
この話を読んだ後だと茉平さんが抱えている問題というのがどれだけ大きいかわかりますね。10年後にこんな常務にならないように本編では恭也が彼を救うことを祈っています。
話が今回の巻とは少しそれましたね。では2巻を読んでの感想のほうを。
今回の巻は常務という圧倒的な権力の前に恭也たちが絶望し、諦め、叩きのめされるという話が描かれていました。本編では映像に携わっていた河瀬川と九路田。この二人がゲームに魅せられてゲーム会社に入ったけれども、そこにあったのはクリエイティブのかけらもない日々の生活。会社という組織の前にはフレッシュさや才能、そういったものは意味をなさないかもしれないというなかなかに現実的な厳しさが描かれていました。
ここに描かれていたことがフィクションだけでなく実際にもあるかもしれないと思うとつらいですね。社会にでるということがどのようなことなのかを強く感じました。
特に河瀬川の思いが本当に読んでいてつらい……本編で芯の強い彼女を知っているからこそこの絶望感というのがどれほどのものなのかが伝わってきます。仲間思いで周りが見えて、なにより作品を作ることにかける情熱をもつ彼女がボロボロになっていく様は……常務ほんとに腹たつ。
壊れた河瀬川と恭也が語りあう場面はグッときましたね。ゲームを作らなくていいとしってほっとした。どんな思いで彼女が今まで耐えてきたのか。ほんとにきつい……
恭也と河瀬川の最高のパートナーでこれからの試練も乗り越えてほしい。
このルートでは河瀬川ヒロイン一択かな??
そんなつらい展開がずっと続いてきましたが、最後の最後で恭也が一矢報いましたね。相手を怒らせて不穏な空気が漂ってはいますが、とりあえずすっきりした!!よくやった恭也!
この話をよんでたまりにたまった鬱憤が最後に晴らされてよかった。そしてなにより河瀬川が自由になったのが良かった。
今後も茉平常務との戦いは続くと思うけど恭也たち頑張ってほしい。
(個人的には九路田や貫之がこっちの世界の恭也を認めてともに頑張ってる姿が最高の一言!)
ぼくリメ本編では夢に向かう学生たちの苦労と青春が描かれているのに対し、βでは夢をつかんで社会に入ったときに待っている苦労が中心に描かれている感じでしょうか。そしてこのどちらにも夢をつかむために諦めない姿勢、そしてモノづくりにかける情熱というものがあり、これがぼくたちはリメイクという作品の最大の魅力なんだろうなと改めて思いました。
本編もβも続きの巻楽しみに待っています!
最後まで読んでくださった方ありがとうございました。