1LDK、そして2JK。Ⅱ 感想 ネタバレあり
今回も１LDK、そして２JK の感想を書いていきます。
感想はネタバレのほうを含めて書いていくのでまだ未読の方はご注意ください。
１LDK、そして２JK。Ⅱ～この気持ちは、しまっておけない～（著者：福山陽士 イラスト：シソ）
ではいきます。
女子高生との同居生活を周りに隠して過ごしていた和輝はとある事件をきっかけにその事実を幼馴染である友梨に知られてしまうが、一緒に共犯者になって二人の面倒をみてくれることを約束してもらうことになる。
日常が戻ってきてこれからも三人はこのままにと思えたがそれぞれが和輝に寄せる思いは大きくなっていき。それぞれのアプローチにより少しずつ変わっていく関係。
あらすじはこんな感じです。
今回もベースになっているストーリーは三人の何気ない日常の一幕です。
それでも1巻のときとは異なる三人の距離感が関係性の変化を表していて、とくに奏音とひまりが和輝にアプローチしている場面はすごく可愛かったです。
前回の巻でもあったようにひまりと奏音はお互いに恋のライバルになることを気付いているんですよね。それでも和輝を好きなのと同様にお互いを大切にしているから二人の関係もよく読んでてすごくほほえましくなります。
とくに奏音のほうは今回から明確な好意を和輝に向けるようになり、そっけない態度のときとのギャップがたまらなかった。会社に迎えに行ったときの反応を考えてる奏音めっちゃ可愛い。
ひまりはひまりで彼女なりに悩んでいろいろとアプローチもしていてそこもよかったけど、なにより一生懸命にやってるところが好感持てます。バイトのこともそうだし初めて料理を作ってみたことも、和輝や奏音のために何かをしてあげたくて頑張っているひまりはとても強くてかわいいなと思いました。
そんな三人の関係を動かしたのが友梨の告白だったでしょうか。
和輝は昔に友梨が好意を持っていたかもしれないとは思いながらも現在は幼馴染なだけだと思っていました思おうとしていました。
今は二人のことで頭がいっぱいで返事はできないと伝えた和輝でしたが、告白したことをなかったことにすることは拒否します。
あれちょっとずるくないですか？（笑）確かにそれどころではないのはわかるけどそれまで待たすあのセリフはなかなかだと個人的には思ってしまいました。
そしてこの友梨の告白を目撃してしまったのは奏音。奏音はもともと友梨の気持ちは気付いてはいたけどまさか告白までするとは思ってなかったんでしょうね。
友梨も奏音が見ていると気付きながら”ふたりより”を強調させて告白していたしちょっとした戦いが始まったようにも思えます。
この告白がきっかけだったのかはわかりませんが、和輝もこの三人の関係はずっと続けていいものではないと考え直すことになりました。
和輝は鈍感系主人公ではなくある程度好意には気づいています。気づいてしまうけれど見てみないふりをしていました。あくまで大人と子ども。そこに恋愛感情は持ち込んではいけない。これは大人だからこその考えでまだ高校生の2人にはあまりわかりづらいかもしれませんね。
後半は関係を終わりに向かわせるためか奏音とひまりの気持ちに遠回しに断るような発言をします。
あの展開はわかってはいるけど辛いですよね。和輝もひまりと奏音のことを思ってないわけではないけど超えてはいけない一線をしっかり間引いた感じ。
奏音のごはんつくってあげよっかの発言にすごいにやにやされられたからこそ、和輝の返答はきつかった……もちろん気持ちはすごいわかるけど。
そんな風に恋愛方面でもいろいろ動いた今回でしたが、奏音の母親のこと。そしてひまりの家でも少し動きがありました。
奏音の母親はメッセージがいきなり既読になり、そして最後には意味深なメッセージ。彼女のさみしさが描かれた今回の巻だったのでその言葉の怖さが半端ない。
ひまりのほうもどうやら家が由緒ある剣道道場のようで、そこに関わる人物がひまりを探しにきてしまいました。剣道一家ということだけがひまりの悩みではないかもしれないのでこちらも怖いですよね。
今回は冒頭で奏音がひまりに思いをぶつける場面がありそこで彼女が両親がいないことに対して抱えている思いがこぼれています。またひよりはひよりで両親がいたとしても必ずしも幸せでないと述べていて、今後二人が悩みを抱えることとなった出来事の全貌が明らかになる展開に期待したいです。また恋愛方面もどうなるか楽しみ。
では今回はこの辺で。
最後まで読んで下さったかた、ありがとうございます。
