とうかのブログ

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シュレディンガーの猫探し 感想

どうも。とうかです。今回は6月18日発売のガガガ文庫の新作について話させていただきます。

 

シュレディンガーの猫探し(著者:小林一星 イラスト:左)

 

・あらすじ

 とある理由から探偵が嫌いな少年、守明令和。そんな彼が友人の芥川くりすから紹介をされ、一人の魔女、焔螺と出会う。謎こそを神秘と考え、世界のすべてを謎で埋め尽くしたいと考える彼女。そんな彼女とともに事件に挑み謎を迷宮落としにする。真実を明かそうとする探偵を交えながら繰り広げられるミステリー物語。

 

・感想

 今回読んだシュレディンガーの猫探しは第14回小学館ライトノベル大賞・審査員特別賞受賞策の作品です。あらすじを読んだ感じミステリー小説なのかなと思っていましたが、謎を謎のままにするというのがポイントでしてね。ミステリーなら真実を解き明かすところを、あくまで可能性の一つを示すことで終わっていく。まさに謎を謎のままに終わらせる迷宮落としの魔女を感じられました。ほかのミステリーものとの違いがあり読んでいてとても面白い作品でした。

 キャラクター達もそれぞれ個性的で、ミステリアスなのに少しかわいげがある魔女や、癖のある探偵キャラ達、そして謎多き少女芥川くりすなど魅力的なキャラも個人的に良かったと思います。

 あとがきに1巻は前編の巻になると書いてあったので次回の巻発売されたらぜひ買いたい本でした。

 ミステリーもの、頭を使う系、少し変わったジャンル楽しみたい方にはお勧めです。

ぜひ読んでみてください。

 

 

 

 

ここからは1巻の内容にかなり触れて話していきたいと思うので未読の方はご遠慮ください。

 

 

※ネタバレを含みます

 

 

・感想(ネタバレあり)

 今回の巻は、ロッカーの密室事件、夏休みにおきた鍵の同時存在事件、そしてタイムカプセルの中身消失事件の3つの事件の話を中心に物語が進んでいきました。

 序盤のほうでは魔女、焔螺の謎に対する考えや事件に対するスタンスなどを読者に伝えてくれるストーリー展開になっていました。最初は事件解決しちゃうの?って思いながら読んでましたけど、あくまで仮説の一つを披露しているのに過ぎませんでした。探偵たちは魔女のおかげで真実を証明することはできなくなっていましたね。魔女たちが謎を謎のままにしていく過程は、読んでいてワクワクしますしとても楽しいです。

 そして常に付きまとってきた弥生トリップ。かなり大きなカギになっていますね。今回の巻ではほとんどわからない謎だったんですが、飛鳥が関係しているようですね。やはりこの作品らしく、最後までその答えは出されないままかもしれませんが、その神秘的な謎を迷宮落としにする令和と焔螺に期待したいです。

 今回の巻の一番の山場はファミレスでの焔螺と令和の迷宮落としでしょうか。

焔螺が箱を取り出し、物が消えることの証明をした場面鳥肌立ちました。読んでて最初何やってるかわからなかったけれど、意味がわかった瞬間。ぞわって来ましたね(笑)あそこにいるメンツの気持ちとても分かります(笑)

 今回は1巻ということもあってキャラ紹介の要素も多く、最後の焔螺と令和のやり取りか物語のスタートという感じですかね。まだまだ謎めいた部分も多く、そのことについてどう令和たちが謎のままにしておくのか。2巻出たら絶対買います!