三角の距離は限りないゼロ5 <感想>
どうも。とうかです。早速ですが、5月9日に電撃文庫より発売された「三角の距離は限りないゼロ(作者:岬鷺宮先生 イラスト:Hiten先生)の感想について書いていきたいとおもいます!
あらすじ
前回の修学旅行編は比較的コミカルなテイストでいろいろなキャラの一面を見られた物語でした。そして続く5巻。春珂と秋波の入れ替わり時間が一定に保たれることがわかり、それと同じくして「二人を同じように愛すること」を約束する主人公の矢野。
二人をとても大切にする一方で果たしてこれが正しいかと悩みだす。そのころ学校では進路希望の時期に差し掛かり。周りの将来のビジョンを聞き自分がなにも決まってないことにも焦りだす。恋愛に進路。矢野はどのような決断を下すのか!?
感想(ネタバレなし)
今回は主人公の矢野の悩みについて丁寧に描かれていました。進路のこと。二人を好きになることの罪悪感。まわりと比べて焦ってしまったり、恋愛について悩む矢野の姿は共感できる部分も多くとても感情移入してしまいました。まじめな性格だからこそいろいろと悩んでしまう矢野の苦しさというのがとても伝わってきました。
また今回の巻では大人の方々がかっこよかった。高校生ではないからこそ見える視点。答えを示すのではなく導いてくれる大人な対応。ほんとかっこいい!
今回もこの作品は、重いテーマを扱いながらも高校生の恋愛模様をとても丁寧に描き上げいて改めてこの作品の魅力を感じさせられました。
次からは5巻の内容を含んだ感想を書いていきますので、まだ未読の方は注意してください
※ネタバレ注意
感想(ネタバレあり)
矢野の進路
周りの友人たちと比べて自分には将来なにをしたいということがない。そんな状況に焦りつつ、千代田先生からの紹介で柊さんたちとともに出版社へ職場体験へ。自分にはやりたいことがないと焦る気持ちにすごい共感しました。好きなことはあるけど果たして仕事としてやるには才能があるのか、覚悟があるのか。そういった多くのひとが思い悩む葛藤が丁寧に描かれていた印象を受けました。
最終的に野々村さんとの会話を通して自分を見つめなおし、やりたいことをみつけることができました。自分のやりたいことを見つけ、そのチャンスをつかもうとする姿勢は読者の自分の心を押してくれたような気もします。また野々村さんの「モラトリアムを楽しむ」という言葉はとても刺さりました。
秋波、春珂の人格について
今までの物語では春珂はあくまで秋波の途中から現れてしまった人格であるという風に描かれていましたが、今回の巻で、実は両方共が最初から存在していた人格であるかもしれないことが分かりました。このことにより二人はどちらか片方を矢野に選んでもらうことを決意しましたが、果たして今後二人の人格というのはどのような結末を迎えるのか。片方が消えてなくなるという展開はなさそうですが、恋の行方はどうなるのかとても気になります!
秋波と春珂の恋愛模様
今回は恋愛メインというわけではなかったけど、所々で見せてくれた二人の照れる姿や嫉妬する場面は最高にかわいかったです!お互いを意識して先に進もうとして、イチャイチャするところの描写はほんとにエロい。ラノベではあまりない生々しいシーンでしたが、二人の矢野への思い、照れ、いろいろなものが伝わってきて、読んでる自分もドキドキが止まらない展開でした。
まとめ
再び三人の恋愛関係が動き出しそうなところで終わってしまいました。もう残りの巻が少ないと思うと少し寂しいですが、彼ら彼女らの結末を楽しみに待ちたいと思います。
最後の巻とかは涙なしでは読めなくなりそう……